2014年5月26日月曜日

コンサマトリー2

2014/05/26日付道新に内閣府調査(インターネット)の結果として
日本の若者「自分に満足」45%7か国で最下位
「自国の為に役に立つことをしたい」54.5%で1位
とあったのでもう一度「コンサマトリー」について一言。
客観的な経済指標がどうあれ、コンサマトリー(自己充足的)なマインドを持つ人が増えるほど満足度はあがる
その理由の説明として、『絶望の国の幸福な若者たち』では、親と同居していてあまり貧しさを感じていないこと、インターネットを利用するお手軽なコミュニティは花盛りで手軽に承認欲求を満たせるようになったこと、自己実現欲求や上昇志向から降りることで小さなコミュニティの比較しかしなくなり不満が減ったこと(相対的剥奪)等もあがっていたが、今回は「その謎を解く鍵は『コンサマトリー』という概念にある」とズバリ指摘する。
(コンサマトリー(化)とは)アメリカの社会学者タルコット・パーソンズの造語であり、道具やシステムが本来の目的から解放され、地道な努力をせずに自己目的的、自己完結的(ときに刹那的)にその自由を享受する姿勢もしくはそれを積極的に促す状況のこと。対義語はインスツルメンタル(化)。
非経済的な享楽的消費の概念を「消尽(consumation)」と呼び、非生産的な消費を生の直接的な充溢と歓喜をもたらすもの(蕩尽)として称揚したフランスの思想家・作家ジョルジュ・バタイユの考え方とも相通ずる現象解釈といえる。

「風観羽 情報空間を羽のように舞い本質を観る」より引用
インスツルメンタル(化)に反対して手段を目的化しちゃうと。
「反対の為に反対する」様な事が正当化されていまいおかしなことになってしまう。
コンサマトリー(化)なんて行き過ぎたインスツルメンタル(化)に対するアンチテーゼであり
もてはやすような概念とは違う気がする。(もっとマイナスな側面にも触れなければ公正な議論とは言えない)
ましてや 自己の周りの様々な問題のハードルを下げて自分に心地よい環境に逃げ込んで満足度が高いといってもね?疑似満足っていうんじゃない、小難しく言えば「自己欺瞞」
※エゴイスムとの違いも説明してほしいな。

筆者には何をもって「幸福」とするか定義さえできませんが、あまりに曖昧でイメージがそのまま概念化していてちょっと危険と思います。
なんとなく肯定的に見ている人はもう一度批判的な目で、読み直したほうが良いのでは。面白いとか,わかるわかるは評価基準にさえなってませんよ。
参考までにコメント一覧参照してみて。

だから日本はズレている (新潮新書 566)